オーデュボンの祈り
だいぶ前に読んだものですが、その時のメモが残っていたので…
今回は心に響いた名言だけですが、載せておこうと思います。
p.10・全部を知っていなくてはいけないのと、楽しく暮らすというのは、次元の違う話だろ?
手品の種を知らなくても、手品は楽しめるだろう
p.42・人生ってのはエスカレータでさ。自分はとまっていても、いつの間にかすすんでいるんだ。
p.56・人間の悪い部分は、動物と異なる部分全てだ
p.303・食べるものと食べないものはどこで線が引かれる?
p.305・桜「ジャングルを這う蟻よりも価値のある人間は、何人だ」
伊藤「わからない」
桜「ゼロだ」
p.306・ただ、たんぽぽの花が咲くのに価値がなくても、あの花の無邪気な可愛らしさに変わりはありません。人の価値はないでしょうが、それでむきになることもないでしょう。
コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?卓越したイメージ喚起力、洒脱な会話、気の利いた警句、抑えようのない才気がほとばしる!第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した伝説のデビュー作、待望の文庫化。